屋根葺き替え工事の三角冠瓦設置工程

今回、セメント瓦で仕上げた住宅屋根の大棟に大きな歪みが生じ、雨水が侵入していた状況を受け、葺き替え工事を行っています。

なお、屋根葺き替え工事は、これまでに、既存セメント瓦をすべて撤去し、屋根下地の強化や新たな瓦材の本体葺きの後、棟瓦の土台部を構築したところまでが完了しています。

棟部は、屋根の最も高い位置にあり、屋根面が接合する部分を保護している重要な部分です。

しかし、雨や風、地震などの影響を受けやすく、またトラブルが起こりやすい場所であることは、十分に注意しておかなくてはなりません。

そのため、これから長く屋根を守り、そして建物の長寿命化を実現するためにも、耐風性や耐震性など、性能面を高めておくことが重要になります。

今回は、野地板に固定した補強金物に劣化しにくい樹脂製垂木を取り付け、さらに耐久性や防水性に優れる南蛮漆喰を塗り固めることで、屋根全体が一体化した強靭な土台を構築しています。

土台部の構築が完了した後は、仕上げとなる三角冠瓦の設置工程です。

三角冠瓦の設置状況です。

土台に三角冠瓦を被せ、樹脂製垂木へ向けて雨に強いステンレスビスでしっかりと固定していきます。

樹脂製の垂木は、濡れて腐ることがなく、長期的にビスの保持力を発揮するので、棟瓦の浮きや崩れといったトラブルが起こりにくくなります。

大屋根および下屋根の棟に対する三角冠瓦の設置が完了しました。

設置完了後には、地震や台風の発生時にも強さを発揮するだけでなく、見た目にも重厚で高級感のある仕上がりとなりました。

棟瓦の設置を終えたら、取り外して保管していた太陽光パネルを復旧し、葺き替え工事の完成となります。

なお、次回のブログでは、太陽光パネルの復旧工程について、その様子をご紹介したいと思います。

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