屋根葺き替え工事の下地材取り付け工程

今回、住宅の老朽化により屋根が激しく劣化し、さらに雨水の侵入が生じていた状況を受け、屋根葺き替え工事を行っています。

なお、屋根葺き替え工事は、これまでに、既存の瓦屋根を撤去した後、野地板への合板増し張り、防水シートの敷設などが完了しています。

ちなみに、撤去を行った屋根材は、セメントを主成分とするセメント瓦です。

セメント瓦は、定期的に塗り替えメンテナンスが必須となっており、これを行わないまま放置すると、本体が吸水し、苔の繁殖やひび割れが生じるほか、下地へのダメージ拡大から雨漏りを引き起こすこともあります。

また、セメント瓦は、現在ではほとんど製造されていないので、著しく劣化が進むと、他の屋根材による葺き替えを検討する必要があることは注意が必要です。

なお、今回は、平板瓦を用いた葺き替えを行うことになっています。

防水シートの敷設を終えたら、軒先やケラバ部分へ下地材を取り付けています。

これらは、仕上げで設置する軒先瓦や袖瓦などを固定し、安定化を図るための下地材であり、軒先へ取り付けたものは「瓦座（かわらざ）」、ケラバへ取り付けたものは「登り淀（のぼりよど）」といいます。

また、これら下地材は、いずれも樹脂製を使用しています。

樹脂製の材料は、木製のように濡れても腐ることなく、長期的に強度を持続できるので、屋根の下地材としては非常に適しています。

続いては、瓦材を固定するための下地材である「瓦桟（かわらざん）」を取り付けていきます。

「瓦桟」についても、その他の下地材と同様、樹脂製を使用しているので、高い固定力を発揮し、長期的な瓦のズレや落下を防ぐことが可能となります。

この後は、ケラバや下屋根の外壁際などに捨て水切り部材の取り付けを行っていきます。

なお、捨て水切り取り付け工程の様子は、次回のブログにて詳しくご紹介したいと思います。

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