屋根葺き替え工事の大棟部への強力棟取り付け工程

今回、住宅屋根の棟に大きな歪みが生じ、さらに屋根内部への雨水侵入の形跡が見られるなど、激しいダメージを負っていたことから、葺き替え工事による改修を行っています。

なお、今回行っている屋根葺き替え工事は、これまでに、既存瓦屋根を撤去した後、新規瓦材の本体葺きや袖瓦の設置、その他雨押え板金の取り付けなどが完了しています。

この後は、大棟部に棟瓦を設置していく工程となりますが、まずはその土台部分を構築していきます。

なお、棟の土台部分は、「一般社団法人全日本瓦工事業連盟」から発行されている「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に基づく、いわゆるガイドライン工法にて施工を行っていきます。

棟の土台を構築していくにあたり、瓦屋根の本体葺きと並行し、ガイドライン工法に基づく「強力棟」という補強金物を野地板に固定しています。

この後には、「強力棟」に垂木を取り付け、さらにその周囲を漆喰材で塗り固めた後、棟瓦を設置して仕上げることになっています。

このように、ガイドライン工法を用いて出来上がる棟は、屋根全体と一体化し、非常に強い構造となることが大きな特徴です。

「強力棟」は、高さを決めて水糸を張り、その水糸に合わせて調整しながら取り付けていきます。

ガイドライン工法は、とくに耐風性や耐震性を確保することを目的としています。

そのため、棟部でガイドライン工法を用いると、地震や台風の影響を受けた際にも、歪みや脱落、崩壊など、多くのトラブルを防ぐことが可能となるのです。

この後は、「強力棟」に垂木を取り付け、さらにその周囲へ漆喰材を塗り固めて棟瓦の土台部を構築していきます。

なお、次回のブログでは、垂木の取り付け工程について、その様子をご紹介したいと思います。

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