2025.12.09
皆さんお疲れ様です。街の屋根やさんつくば稲敷店です。 前回のブログでは、牛久市の住宅の屋根葺き替え工事において実施した大棟や隅棟への7寸丸瓦の設置の様子をお伝えいたしました。 今回は、風切丸の土台部分を構築していく工程について、その施工の様子をご紹介したいと思います。 屋根葺き替…
皆さんお疲れ様です。街の屋根やさんつくば稲敷店です。
前回のブログでは、牛久市の住宅の屋根葺き替え工事において実施した棟瓦の土台部構築の様子をお伝えいたしました。
今回は、構築した棟の土台部分に7寸丸瓦を設置していく工程について、その施工の様子をご紹介したいと思います。
今回、入母屋造の住宅において、屋根の著しい経年劣化が原因となって発生していた雨漏りを修理するため、屋根葺き替え工事を行っています。
なお、屋根葺き替え工事は、屋根下地をつくり直し、新規瓦材の本体葺きを行った後、補強金具や芯材、漆喰材などを用いて棟の土台部分を新たに設けたところまでが完了しています。
この後は、前回新設した棟の土台部分に棟瓦を被せて仕上げていく工程です。
まずは、掛瓦の頂上部に巴瓦を設置していきます。
巴瓦は、右掛瓦と左掛瓦がつながる頂上部に漆喰材を盛り付けて土台をつくり、そこへ被せて固定します。
巴瓦の設置が完了した後は、続けて棟瓦の設置も行っていきます。
ちなみに、葺き替えを行う以前の屋根の棟は、伝統的な日本家屋によく見られる、のし瓦を高く積み上げた仕様となっていました。
今回の葺き替え工事では、以前とは異なり、7寸丸瓦を用いたガイドライン工法による仕上げとします。
ガイドライン工法とは、屋根の耐震性や耐風性を高めることを目的として定められた「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に基づく施工方法のことです。
ガイドライン工法で棟を構築しておくと、屋根全体が一体となった構造が出来上がり、地震や台風の影響を受けても、棟の崩れや脱落などのトラブルを未然に防ぐことが可能となります。
また、7寸丸瓦で仕上げることで、のし瓦を高く積み上げるよりも屋根の大幅な軽量化が図れるようになり、建物の耐震性向上にも高い効果を発揮します。
7寸丸瓦の先端の丸止め瓦は、巴瓦に被せるように設置するので、干渉する部分をグラインダーなどの工具を使って取り除きます。
ガイドライン工法で設けた土台部分に丸止め瓦を設置します。
7寸丸瓦の設置が完了した状況です。
以前のような威厳を感じさせる外観はなくなったものの、圧倒的に機能性を高め、長期にわたって雨漏りが起こりにくい棟が出来上がりました。
なお、次回のブログでは、風切丸の設置工程について、その様子をご紹介したいと思います。
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