屋根葺き替え工事の既存棟部解体工程

前回、入母屋屋根の住宅にて行った現場調査では、屋根が非常に複雑な形状をしているうえ、板金や漆喰などが激しく劣化しており、それらが複合的に重なって雨漏りを引き起こしていた状況を確認しています。

棟や谷などが複雑に入り組んでいる屋根は、経年にともなう劣化が進むと、隙間が生じて雨水の侵入を許すようになり、雨漏りを引き起こすことがよくあります。

そのため、定期的な点検や状況に応じたメンテナンスを怠ることなく実施し、保護機能の低下を防いでいくことが非常に重要です。

今回は、根本的な修理と雨漏りが起こりにくい屋根構造をつくるため、既存の瓦屋根を撤去した後、新たな屋根材を用いた葺き替え工事を行います。

まずは、既存の屋根の解体から行っていきましょう。

下屋根の頂上部に位置する棟の解体状況です。

冠瓦を取り除き、さらにその下に積み重ねているのし瓦も撤去します。

これら瓦材を取り外してみると、漆喰や葺き土で設けた土台部分がひどく傷んでいることがよくわかります。

この土台部分が激しく傷むと、地震や台風の発生時には歪みや崩れが生じ、瓦の落下や雨漏りを引き起こすこともあるので、十分に注意しておかなくてはなりません。

続けて、土台部分についても解体していきますが、その際、棟の内部に空き瓶が埋め込まれているのを発見しました。

このようなモラルの低い職人が施工する工事は、品質も心配になります。

下り棟の撤去の様子です。

この部分は、装飾性を持たせるために設置している化粧棟なので、屋根の構造上、無くても問題ありません。

そのため、葺き替え工事の際には、再設置も行わない予定です。

解体で出るガラなどは、適切に分別しながらゴミ袋に詰め込み、持ち帰って産業廃棄物として処分します。

この後も、引き続き、瓦屋根の解体を行っていきます。

なお、今回の続きとなる瓦屋根の解体の様子は、次回のブログにて詳しくご紹介したいと思います。

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