土浦市のS様から台風で屋根瓦に被害を受けたので調べて下さい。
こちら様の瓦棟寄棟で、グシを含めて5か所の棟に成って居ります。棟瓦は、全て7寸丸瓦で葺かれて居ります。
其の5本の棟の内2本の下り棟に、被害が及びました。
1ヶ所がこの写真です。
2枚の7寸丸(棟に葺かれて居る丸く成った瓦の事を丸瓦と言います)が2枚吹き飛ばされました。
然し、この吹き飛ばされた7寸丸瓦は、重い為と思われますが、屋根の途中で止まって居ります。不幸中の幸いですね。
棟瓦が吹き飛ばされたもう片方の棟の様子です。先程の棟同様に2枚の7寸丸瓦の被害が及びました。
こちらの瓦も同様に、下迄落下しないで途中に止って居て呉れました。
この写真が、途中に引っかかった7寸丸瓦です。良ーく見ますと、雪止めで止まったのですね。
大変助かりました。
今回の台風被害で、この7寸丸の被害が多く御座いました。
これには、残念ながら大きな弱点が御座います。
今現在においては、誰一人としてこの様な工事をする瓦職人は居りませんので、ご安心ください。
詳細な事は、後ほどご説明いたします。
この場所は、桟瓦が2枚台風に捲られた光景です。
桟瓦が、この様に捲られると言う事は中々珍しい現象です。
この場面は、瓦の下のルーフィングの状態を調べる為に桟瓦を捲り上げて調査をして居る場面です。ここで見る限り、ルーフィングに問題は無そうです。
ルーフィングは防水シートの事です。
この場面で、先程の大きな弱点に付いて説明致します。数年前迄は、7寸丸の下に土を乗せてその上に貫板を乗せ銅線で縛ってその銅線を7寸丸に通して釘で止める工事をして居ました。
故に工事自体が軟弱で、地震や台風などでは全く役に立ちません。
現在は、土に変わってナンバンが主流に成ると共に棟金具が開発され、棟金具を野地板にビス止めし棟金具と棟金具を垂木で繋げ、棟金具をビスで垂木に繋ぎます。
その上に7寸丸を乗せ、専用ビス(ゴムが付いていて瓦が割れないようにしたビス)
で、止める工事をして居ります。
この工事の事を強力棟工事と言います。
地震や台風に強い為と工事自体が簡単な為、今ではすべての瓦職人がこの方法で工事をする様に成りました。
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